星の数ほど

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語彙力がないオタクの備忘録

舞台作品の刹那性 -Take me out 再演によせて-





最近、舞台作品にハマった。
入り口は友人に勧められて見た「刀剣乱舞 三百年の子守唄」のアーカイブ配信である。見る前は「このメンツだと強いて言うなら推しは蜻蛉切」だったのが、視聴後は「蜻蛉切めっちゃ歌上手い、めっちゃすごい、中の人誰だ」となっていた。体の厚みも顔も声もどストライク。友人は刀ミュ沼に沈めたかったようだが、私はいつの間にか俳優沼に落ちていた。




俳優一人を追いかけるにつれて、舞台作品に興味を持つようになった。色んな劇場を知り、様々な脚本を知り、舞台装置を知る。まだまだ勉強の段階だけど、趣味になりつつあるのかもしれない。




そうしていろいろ調べていると、よく思うことがある。
過去作品を手元で見れるようにしたいのに、と。








過去作品のHPを見ていると、意外と身近なホールで公演をしていたことが分かる。もっと昔から興味を持っていれば、観劇できたのにという思いが湧く。ストーリーが気になって、どうしても見たくなって、グッズのページを見に行っても、DVDは売ってなかったりする。
この時の彼はどんな役柄で、どんな髪型で、どんな声色で表情で演技をしていたんだろう。
どんな脚本でどんな舞台装置でどんな照明でどんな演出だったんだろう。
知りたいのに知ることが出来ないのがものすごく悔しい。そうやって、後悔する。
なんでもっと前から興味を持たなかったんだろうと。







私がDVDを欲しいと思う理由は『後からでも見れるから』というだけではない。『ものを忘れるスピードが異常に早いから』というのもある。いくら網膜に焼きつけても、時間が経てば忘れてしまう。だからこそ、どうしても記録に頼る部分がある。





一度見ただけだと細部は忘れてしまうけど、記録媒体に残っていれば何度も見返せるし、その度に思い出せる。何度も細かく見ていけばその度に新たな発見がある。
物事のアウトラインしか捉えられない私にとって、メッセージ性の強い物語は咀嚼しきれないから、何度も見返して噛み砕いて飲み込みやすくする必要がある。
しかし、小さい劇場でやってるものほどDVDになりづらいし、なかなか入手できるものではない。海外ミュージカルだと版権の関係もあるだろう。
何度でもその感動を体感したいのに、それが出来ないのが本当に辛い。



舞台そのものが、公演ごとに日ごとに変化していくものだから、二度と同じ演技はできないナマモノだから、そこに魅力を感じつつも切なさを感じてしまう。一瞬で過ぎ去ってしまう、二度と訪れない瞬間を劇場で楽しむことしかできない。
普遍的に楽しめるものを求めがちな私にとって、舞台作品は苦しいものになっている。






今この世にない作品
名前はあるけど内容が分からない作品
どのような空気感でどのような掛け合いがあったのか
手に取れないからこそ、舞台は儚く輝かしいものなのかもしれないけれど、私にはその悲しい部分、刹那的な部分しか注目できなくて、いつも悔しく思う。
今この瞬間に手に取って好きな時に見れるようになってほしいと
願わくば全ての作品がそうであってほしいと
叶わないけどね





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Take me out 再演おめでとうございます。
できれば初演もDVDになってほしいし、ヒストリーボーイズもお願いしたい。