星の数ほど

星の数ほど

語彙力がないオタクの備忘録

プラスチックとふたつのキス







どこまでも爽やか、ではない
生々しくて、でも瑞々しさもある
幻想的なフィクションでもない
かといって極限までリアルに近いかと言われれば
きっとそうでもないのだろう
心地よい、リアルとフィクションの狭間に
この作品はあるのだと感じる











前作で両片想いかと思えば
もう半分くっついてるのでは???
ってくらい空気感が出来上がってて
この、なんとも言えない雰囲気な!!
はよくっつけ......





属性的に腐女子歓喜の受ちゃん、なんて
前は言っちゃったけど
そんな簡単な言葉で片付けられるものではなかった
キャラとして粗末に扱われるような人ではない
暗さの中に穏やかな色気があると思ってたけど
最近はなんか色気ダダ漏れじゃない?
久留米目線だからそう感じるだけ?
純粋すぎるそのなかに
ドロドロしたものも潜んでいて
少年であり青年である
その絶妙なバランス感が
魚住くんを作ってるんだと思います
ほんとに読んでてほわほわしてる感じが
浮かんでくるからすごいよね
口調も声色も想像できるのってなかなかない
環境に馴染んで影響されてニコニコすることが
多くなったのはすごくいいと思います
よかったね、魚住くん








私は久留米に同調とか感情移入できない
どちらかと言えば
魚住くんに感化されちゃう部類なんだと思う
久留米のズケズケいっちゃう感じとか
あまりにも鈍感すぎるところとか
でも包容力があって心が広いところとか
魚住みたいに過去がよく見えるわけじゃないけど
それでも彼を形作っているものがよく分かって
ほんとに凹凸ぴったり収まってるなと
魚住には久留米だし、久留米には魚住だし
お互いがなくてはならない存在だなと思う





それにしても周りがちょっと
あからさますぎでしょ!ww
まぁ、はよくっつけやと思ってるだろうし
微妙な距離感にやきもきしてるから
あけすけなこと言ったりするんだろうな
とは思うんだけど......
脇役にもそれぞれ色んな立場や考えがあって
スピンオフ的な話をたくさん読みたいなと
思わせてくれるくらい魅力的な人達ばかり







性的自認の話とか、宗教とか人種とか
駆け引きもあるし一筋縄ではいかないし
そこに真摯に向き合いながらも
決して重くなりすぎず、でも軽すぎもせず
きちんと考えさせる余白を持ってる
これを煮詰めるときっと
アヒルと鴨のコインロッカー
なるんだろうなという感じがした
(ちょっと違うけど......雰囲気は......
そんな感じかなと......)







表情とか、景色とか、それがほんとにちゃんと見える
心のムズムズまで透けて見える気がする
私も一緒に心が動いてる感じがしてすごく好き
でもだからこそ
小説だからと割り切ってしまえない
生々しさを感じてしまう
"消費する"ってなんなんだろうな、とか
これをリアルと言っていいのだろうか、とか
いろんな考えが頭の中を渦巻いて離れなくなる

例えば魚住くんメインで考えると
魚住くんが学生だからこそ成り立つ話だと思うし
周りの理解と協力のうえで
構築されてる関係だと思うのね
これをリアルに持ち込んで考えると
途端に破綻してしまうというか
一気に成り立たなくなってしまうと思うんですよ
でもじゃあ、この話をリアルに持ち込む
意味はあるのか?みたいな
そこで考えが行きどまってモヤモヤする......
みたいな!


この、魚住くんシリーズにおける
リアルとフィクションっていうのを
主観オンリーで語り尽くしたいなって思う
いろんなこと考えなきゃいけないなって気に
させてくれるし
かなりの余韻が残る小説だと思う








またまとまらん感想を書いてしまった…
あまり期間開けずに読み通してみたら
また何かイメージ変わりそうな気がします







2018/03/27~03/30